当院について

ご挨拶 Greeting

理事長ご挨拶

「地域包括ケアシステム」
を支える良質な
慢性期医療を提供します 理事長 矢野 諭

「病院の世紀」と言われた20世紀における病院の主要な役割は、高度先進医療を駆使して「病気を治すこと・救命すること・寿命を延長すること」でした。その結果、急性疾患の心筋梗塞、脳卒中、重度の外傷などをはじめとして、悪性腫瘍を含め、かつては確実に命が失われていた患者も救命出来るようになりました。医療が存在する限り、高度急性期入院医療の重要性とそれへの国民の期待は今後も変わることはありません。
一方で世界に類を見ない超高齢社会が到来し、疾病構造が変化して、複数の慢性疾患をかかえる高齢者が増加しているわが国においては、患者側にも医療者側にも、これまでの病院・入院依存の考えから脱却した、『ときどき入院、ほぼ在宅』という在宅生活を基盤とした「地域包括ケアシステム」の概念を受容する姿勢が求められています。すなわち、病気になったり、すでに持っている病気が悪化した場合に限り、入院治療を行って退院可能な状態にまで改善させ、ほとんどは住み慣れた地域で在宅生活を送っていただくという考え方です。その実現のために地域の病院に求められるのは、高度急性期医療を引き継いで在宅復帰を可能な状態にまで回復させる機能と、在宅における軽度・中等度の急性疾患に対応して入院受け入れを行い、在宅医療を支援するという両方の病院機能の整備です。また時には、治らない病気や在宅復帰が不可能な病気への対応も必要になります。これらは『高度急性期を除いたすべて』を担当する慢性期医療の担当領域です。

多摩川病院は慢性期医療を提供する病院として、地域の要望に応えるべく、2015年11月のリニューアルオープンに際し合計167床の病棟を再編成して在宅医療を促進・支援する3つの病棟機能の更なる強化をはかりました。回復期リハビリテーション病棟(58床)は脳卒中や骨折などの急性期治療後を受け継ぎ、専門的なリハビリテーションを行って、文字通り患者さんを在宅復帰が可能な状態に回復させる機能に特化した病棟です。地域包括ケア病棟(49床)の役割は、在宅からの多彩な病態の疾患を治療して状態を安定化させたうえで、しっかりリハビリテ―ションも行って、2か月以内に在宅復帰をめざすものです。医療療養病棟(60床)は数か月にわたる長期の医学的管理が必要な患者さんから終末期の患者さんに至るまで、幅広い病態の患者さんに対応可能なことが特徴ですが、死亡退院を除いた半数以上が在宅復帰しています。 いかなる病棟機能であっても、医療が存在する限り求められるのは「診療の質」です。 われわれ多摩川病院の医療チームは『良質な慢性期医療がなければ日本の医療は成り立たない』という理念のもとに、たえず「質」の向上に向けた努力を重ねていきます。「地域包括ケアシステム」を支える良質な慢性期医療を提供するのがわれわれの責務です。

院長ご挨拶

私たちは「全人的な医療」を目指して
努力し続けます。 多摩川病院院長 天野 茂夫

現在わが国では、都市部において急速な高齢化が進行し、これに伴い旧来の急性期医療のみに重点を置いた医療から医療提供の適切な再配分が求められております。とくに、当院のある多摩地区における高齢化の割合はわが国の中でもとりわけ高くなっているため、急性期病院や特別養護老人ホーム等の在宅系施設と連携を取りながら、急速に進行する高齢化に対応すべく医療を行っております。

当院は昭和4年に開院し、平成22年10月からは医療型療養病院に病院機能の転換を図りました。現在では回復期リハビリテーション病棟、医療療養病棟、地域包括ケア病棟に機能分化し、慢性期の疾患の患者さんの治療、在宅復帰を目的とした機能訓練を行っています。 地域のみなさんには内科、整形外科、循環器内科の外来治療を行い、地域包括ケアシステムに基づき、居宅サービス、訪問看護を含め、入院治療が必要になった場合には入院受入れを速やかに行い、適切な治療により早期の在宅復帰を目指します。また、在宅の患者さん、支援を必要とする患者さんには日常の機能回復訓練のためにデイサービス、デイケアを設置しており、活動的で健康な在宅生活のフォローも行っております。 当院は今後もみなさんの幸福な日常生活の維持・増進のために努力していく所存です。